映画「ザ・スクエア 思いやりの聖域」2017年 ~欺瞞と葛藤~

映画から学ぶ

アート界で成功を収めた男性がさまざまなトラブルに見舞われる様子を描き、他者への無関心や欺瞞、階層間の断絶といった現代社会の問題を浮き彫りにします。

脅迫ビラを配布

「周囲から尊敬を集めるクリスティアンが次に手がける展示「ザ・スクエア」は、通りかかる人々を利他主義へと導くインスタレーションで、他人を思いやる人間としての役割を訴えかけます。そんなある日、携帯電話と財布を盗まれたクリスティアンは、脅迫めいたビラを配って犯人を炙り出そうとします。」

感想

自分の誤りに気付いたならば、それを謙虚に受け入れる姿勢が大切で、そうしないのならば自分に対する気まずさから楽しい人生を歩むことの妨げになる、ということが表現したかったと解釈しました。たんたんと流れるストーリーですが、自分とそれと相反する自分の葛藤を丁寧に描いた映画で、私は結構好きです。

いろいろな物事が、自分を起点としているのは自覚してはいるものの何故かうまく行かないと感じることはありますし、私自身も夢の中で同じ感覚を持った経験があります。それに気付いたときに、素直に引き返せる勇気を持つことの重要性に気付きました。後悔しないように素直に生活していきたいです。

機微考察

自分の過ちに素直に反省することができない理由を考察してみました。人間誰もが、自分が間違っていたと認めることにはハードルがあります。子供のころは、親にいろいろと注意されますが、親は自分に愛情を注いでいることを十分に知っているために、その注意が自分を成長させるために発せられているとすぐに自覚できます。

大人になってからは、職場の上司の言葉でも、そこに”親と同様程度の”深い愛情を感じなければ素直な気持ちになれないのかもしれません。ましてや赤の他人から、若干の皮肉まじりに発せられた言葉を素直に感じるにはハードルが高くなります。

自分の発言・行動とそれによって生じた事象を客観的に分析することにより、自分の行動変容につなげるという姿勢は重要と考えました。自分の親しい人からのアドバイスには、イラっとするような言葉であっても、客観的に解釈し、自分の成長につながる要素がないかということを考えようと思いました。相手が自分に対するハートを持っていない場合は、もちろん流します!