映画「ダウンサイズ」2017年アメリカ ~地球を守るためにヒトが小さくなる~

映画から学ぶ

「ダウンサイズ」(Downsizing)は、2017年にアメリカ合衆国で公開されたSFコメディ映画です。人類が増えすぎて、地球上ではそのために環境破壊が進行し、これ以上の破壊は最終的には人類の破滅につながります。そんな中で地球を救い、人類を救う方法がヒトを小さくすることでした。

マット・デイモン主演

研究者が開発したこのダウンサイズとは、おおよそ13cmに小さくなり、一度小さくなると戻ることはできません。

主演は、「レインメーカー」や「プライベートライアン」のマット・デイモンです。今回の映画の中では、有能だけどちょっと頼りないところがあり、キャラとしては新たな面を見ることができます。

奥さんに捨てられたり、別の女性の尻に敷かれたりと、メインテーマとは異なる部分で(自分としては)シンパシーを感じるところがありました。

SDGsとの関わり

根底に流れるテーマは、地球の持続可能性です。小さくなると食べる量も、代謝の量の減りますので、地球に与える負荷は減ります。仮に100分の1の負荷となった場合には、地球上の人類の数は100分の1に減ったと同じくらいの負担軽減になります。

ただ、「水槽の大きさと魚の数」の話では、ある程度までは数は増えますが、それ以上になると自然に死んでしまいます。同じ水槽の中では魚の数は一定の数以上には増えません。

ヒトが小さくなっても、地球の大きさが同じであれば、持続可能な上限までは増えてしまうのかもしれません。

ヒトと地球

コロナウイルスの影響で人々の行動が極端に自粛されていた時期には、空や海がとてもキレイになったと言われています。ヒトに限らずですが、生物の存在自体が地球環境を破壊する方向に働くのかもしれません。

では、数を減らせばいいじゃん、という考えではなく、サイズを小さくして仲良く皆で暮らしましょう、という発想は確かに素晴らしい考え方と納得してしまいました。生活環境が地球上のみと限られた世界では、ヒトの数が減るか、サイズが小さくなるか、しか選択がありません。地球外の宇宙に進出するという考えもありますが、現時点では現実的ではないと思っています。

内容はコメディですが、地球における人口問題、食料問題、環境破壊、SDGsと環境問題を深く考える映画でした。

環境問題を身近に感じることがまずは重要ですね