1950年代末のオレゴン州の小さな町キャッスルロックに住む4人の少年たちが好奇心から、線路づたいに“死体探し”の旅に出ます。音楽を含めて不朽の名作と言われているこの映画ですが、5年くらい前とつい先日と2回鑑賞しました。2回目は1回目と大きく異なる感想を持ちました。
冒険 ~死体探しの旅~
ホラー作家のスティーブン・キングの短編小説をロブ・ライナー監督と脚本のレイノルド・ギデオンとブルース・A・エヴァンスが脚色しています。内容は全くホラーではありません。
「オレゴン州の田舎町、ゴーディとその友人4人は、ウマが合い、いつも一緒に遊んでいました。30キロ先の森の奥で死体のまま野ざらしになっていることを知り、「死体を見つければ有名になる」と言う動機から死体探しの旅に出かけます。」
いわゆる冒険物語が1回目を見たあとの印象でした。人間は死体を見たことがない子供にとって、死体の存在はなんとも言えない冒険心を誘い出します。
2回目の鑑賞 ~心の絆~
2回目を見たとき、いろいろな異なる要素が散りばめられていることに気付きました。4人が冒険をしながら、進路について悩みを打ち明ける場面、お互いを強く信じる友情など、12歳のときにこんな仲間がいたらどんなに素晴らしいだろうと自分を振り返りました。
撮影現場:1986年の作品ということも加わり、ノスタルジアを感じる美しい風景が描きだされています。原作は東海岸のメイン州ですが、撮影は西海岸のオレゴン州です。
感想
ただの冒険物語だった映画が、少年時代の代えがたい友情がテーマだったと気付きました。自分の人生を振り返ることを思い出させる感慨深い映画でした。強い友情はヒトを成長させます。また、何かを始めるのに年を取りすぎているということはありません。明日からでも代えがたい新たな友情作りにトライしてみたいです。そのためには何をしたら良いかをまず考えてみます。考えてばかりで、何も進まないとならないように・・・。
機微考察 ~自分が変わる~
物事がうまく行かないとき、特に人間関係がうまく行かないとき、時間の無駄だからそこから距離を置くというのは、一つの生き方です。でもそればかりではうまく行かない時もあります。
そんなときは、自分が変わるという選択肢も考えてみます。どんな事象でも、良い面と悪い面があります。自分の主眼が変われば、悪い面が主に見えていたとしても、良い面が前面にでてくる可能性があります。
大学時代、いろいろと生き急いでいた時代のこの映画は単なる冒険物語にしか感じられませんでしたが、人生の折り返しを過ぎた今鑑賞すると、いろいろと異なることを感じることができました。うまく行かないときは、自分が変わっていくということも選択肢に考えてみます。